狐の嫁入りもなか：新潟県阿賀町

麒麟山の狐火

昔、阿賀町の麒麟山では数多くの狐火が頻繁に現れ、まるで江戸時代に行われた嫁入り行列の提灯のように連なっていたといいます。狐火の正体は不明で、全国で目撃されていますが、阿賀町は特に多かったようです。

6月に開催される嫁入り行列のイベントは1990年から始まりました。5万人もの人出になるそうで、オーディションで選ばれたカップルが主役となり、狐化粧のお嫁さんが狐ポーズを取りながらお供の狐たちと列をなして街を歩きます。観客への狐化粧も受け付けており、町の人の手作りの狐耳も用意されます。子ぎつねたちの踊りなどが披露され、お婿さんと合流し、日が沈んだ後に提灯が灯され結婚式が執り行われます。

麒麟山の対岸には観光施設の狐の嫁入り屋敷があります。嫁入り行列のビデオや狐面の絵付け体験、予約しておけば狐化粧をしてもらえます。きつねうどんやおにぎりなどの軽食があり、2階には貸し切りの座敷と無料休憩座敷があります。麒麟山で発見された雪椿（豪雪に耐えて春に咲く赤い椿）の椿油の商品や狐の嫁入りもなかもここで買えます。また、麒麟山にはかつて津川城があり、その険しさから狐も引き返すと言われたとか。健脚な方は麒麟山の稲荷神社に行ってみるのもいいかもしれません。

2024年6月最中旅
画像2：狐の嫁入り屋敷の庭
画像3：麒麟山

最中暦：6月上旬
狐の嫁入り行列
午後3時頃から花嫁行列が出発し、日が落ちた後結婚式が行われる