みかん最中:静岡県浜松市
三ヶ日みかんは機能性食品
三ヶ日町(みっかびちょう)は浜名湖北西部分の猪鼻湖を取り囲む地域で、今は浜松市の一部になりました。三ヶ日みかんというのは品種ではなく、三ヶ日で生産されるみかんのブランドで、機能性食品としての表示が認可されています。骨にいいとされるβ-クリプトキサンチンと、2020年には血圧を下げる機能があるGABAも追加されました。三ヶ日町農協では、特殊な方法で栽培した濃密青島みかんやβ-クリプトキサンチンが入ったみかんジュースも販売しているようです。
三ヶ日みかんの歴史は江戸中期に紀州から紀州みかんの苗木を1本持ち帰ったところから始まります。甘くておいしいみかんでしたが、その後種の無い温州みかんに取って代わられました。不況や養蚕への転換で一時みかん栽培は廃れますが、専任の技術員が画期的な栽培技術を広め、今日の三ヶ日みかんへと繋がったのでした。
2月には天竜浜名湖鉄道の奥浜名湖駅の裏手にある乎那の峯に三ヶ日桜やマンサクが咲き、5月にはみかん畑はみかんの花の強い芳香に包まれ、10月にはみかんの実が緑の畑に映えます。三ヶ日駅から北へ300mの西小学校裏手の稲荷神社前には「柑橘頌徳碑」という立派な石碑があり、毎年11月にはみかん栽培を広めた三恩人の子孫たちによる柑橘頌徳祭が行われています。
2021年2月最中旅
画像2:乎那の峯のマンサク
画像2:柑橘頌徳碑
最中暦:11月某日
三ヶ日の柑橘頌徳祭(しょうとくさい)
柑橘頌徳碑の前で三恩人の子孫たちにより執り行われる