情けの塩最中:新潟県上越市
敵に塩を送った謙信公
戦国時代の龍と虎に例えられる上杉謙信と武田信玄。北条氏と今川氏が信玄が治める甲斐の国への塩の流通を絶った際に、謙信公は両氏からの要請を無視し、戦とは剣をもって戦うものだと、敵対する甲斐の国への塩の流通を止めなかったという。「敵に塩を送る」の故事です。
謙信公の居城である春日山城は上越市にあります。天守も石垣も無かった春日山城は天守好きの人には物足りないかもしれませんが、山全体が城であり、麓からは全貌が見えないという秘密基地に通じる魅力があります。息を切らしながら本丸にたどり着くと上越の街並みが一望できます。この山に主立った者の屋敷もあったそうで驚きますが、さらに驚くことにこの高さの二の丸に井戸があるのです。地質によりサイフォンの原理で水が湧くそうで、直径10mの大井戸は今も水を湛えていました。
高田地区にはスキー発祥の地があり、日本にスキーを伝えたレルヒ少佐の像が立っており、レルヒさんは上越市のゆるキャラにもなっています。また日本三大夜桜に数えられる高田城は、本丸跡は学校になっていますが、三重櫓跡に模擬天守が建てられ内部は資料館になっています。外堀と内堀の間は美しく整備された公園で、水と緑に三重櫓が映えます。蓮の時期もたいそう美しいようです。
2022年5月最中旅
画像2:春日山城頂上からの眺望
画像3:埋蔵文化財センターの謙信騎馬像
最中暦:1月11日
越後から送った塩が松本に届いた日
永禄12年(1569年)の出来事 新潟県では塩の日に制定されている