荒船風穴最中:群馬県下仁田町

 

絹の大衆化に貢献

富岡製糸場とともに絹産業遺産群として世界遺産に登録された荒船風穴は、下仁田の中心街から車で35分の山の中にあります。9月の終わりの風穴の気温は2.4℃。8月には氷が残っているそうで、10月は台風の影響で温度が高くなるとのことです。

荒船風穴は石垣の囲いの中に2階建ての小屋がありました。この中に蚕の卵を貯蔵して、時期をずらして風穴から出し孵化させます。1年に1サイクルだった養蚕が何度も行えるようになったのです。国内最大の規模で、42道府県と、さらに朝鮮半島との取引もあったとのこと。洞窟型の風穴と異なり、温度の違う3基の風穴で徐々に自然の状態に戻すことができ、風穴がある他の地域からの、リスク分散のための委託も多かったそうです。

風穴の一番奥の見学用デッキの隅には、風穴が使われていた頃の写真が置かれています。昔はこの風穴の脇の小道を何十頭もの馬が長野県の佐久から米を運んできたそうです。下の集落は賑わい、馬で荷物を届ける宅配便のような商いもあったとか。土日は神津牧場側の駐車場から800mの山道をシャトルバスが出ていますが、平日は通行止めで屋敷地区からの一方通行になります。屋敷ルートは駐車場から歩ける距離です。

2019年9月最中旅
画像2:見学用デッキから見た荒船風穴
画像3:入口側から見た荒船風穴

最中暦:4月1日
荒船風穴見学開始
11月末日まで見学可能

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説明

最中と菓子舗

蚕のまゆの形の最中にはシルクパウダー入りの小豆のこし餡が、石垣の形には風穴の冷気を表現したというハッカ油入りの白こし餡が入っています。皮種は薄く、餡は程よい甘さです。ハッカは効きすぎることなく、最中に清涼感を与えています。まゆ2個と石垣3個のセットで化粧箱に入っています。1箱700円

古月堂
群馬県甘楽郡下仁田町本宿3760 0274-84-2417 火曜・第3水曜定休
国道254号から県道43号に入る上州姫街道の宿場町だった所にあります。2017年の群馬土産3位に選ばれた「本宿どうなつ」の店で、254沿いに大きな看板が建っています。北関東自動車道の前橋南インター近くに支店があります。