あらい手筒もなか:静岡県湖西市

 

練り歩く手筒花火

浜名湖西岸の湖西市では7月最終日曜日に諏訪神社の祭典がありますが、その前の金曜と土曜の夜に数種類の手筒花火が奉納されます。筒の底が破裂しない江戸時代方式なので、以前は宿場から諏訪神社まで持って練り歩いたとのことですが、今は安全を考慮して中学校と小学校の校庭で行うようになりました。細工花火や大筒などの後、太鼓とほら貝が鳴り響くなか十数本の火柱が乱れ立つ猿田彦煙火で祭りは最高に盛り上がります。

この手筒花火は専門職に依頼して作っているわけではなく、町内の「花火野郎」が竹を切り出すところから火薬詰めまで自分たちで行っているそうです。花火を奉納した後の手筒は厄除けや商売繁盛の縁起物として軒先や玄関に飾るそうで、関所近くの紀伊国屋資料館内にも展示されています。

花火が行われる新居町には東海道の新居の関所があります。正式には今切関所と言い、出女のみならず入り女にも手形が必要という厳しい関所でした。明治になって各地の関所が取り壊されるなか、小学校などに利用された為、建物が残る唯一の関所となりました。かつて浜名湖の今切口(いまぎれぐち)に面していた船着き場も一部残っており、高麗門を復元したり、無料駐車場を設置するなど、周囲の整備も進んでいます。

2021年3月最中旅
画像2:新居の関所と船着き場跡
画像3:店先に置かれた手筒

最中暦:7月最終週末
遠州新居手筒花火開催日
諏訪神社祭礼の前夜祭に奉納煙火として行われる

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説明

最中と菓子舗

竹筒を縄で巻いた手筒の形で、砂糖だけで炊いた小豆餡は粒がつぶし気味で程よい甘さです。店頭にない時は注文するとすぐに作ってくれます。同じ皮種を使ったフロランタン(アーモンド菓子)もあります。1個130円+消費税

まんじゅや
静岡県湖西市新居町新居1529 053-594-0347 火曜定休
関所から西へ進んで丁字を左へ曲がって50mほど。ホイルに包んで焼いた「花火野郎」が人気商品で、和生菓子や春限定の郷土菓子「すわま」も。店の奥ではぜんざいやかき氷が食べられます。店先に1台分の駐車場あります。