崋山最中「報民倉」:愛知県田原市 → 閉店

 

天保の飢饉を乗り越えた備蓄倉庫

1833年から4年間、全国的に大雨による洪水や冷害が続き、農作物が大打撃を受けました。天保の大飢饉です。各地で多数の餓死者がでて一揆などが起こりましたが、田原藩では一人の餓死者もでませんでした。それは田原藩家老の渡辺崋山が飢饉に備えて米を保管した「報民倉(ほうみんそう)」のおかげだったのです。

これによって幕府より表彰されていますが、渡辺崋山は敏腕家老の他にもいろいろな顔がありました。文人画家として谷文晁に師事し、自らの弟子には椿椿山らがいます。田原城跡の田原市博物館で作品を見ることができます。また、蘭学者たちの指導者的立場だったり、海防について詳しいながら密かに開国を願っており、後に鎖国政策を批判して蟄居させられ、最後は切腹を選びました。

現在報民倉は残っていませんが、跡地のすぐ横に現代の報民倉が建っています。巨大地震に備えて、資材や機材を保管してある「田原市報民倉」です。田原市街の中心地にあり、北には田原城跡、その横には崋山神社、崋山会館が並び、さらにその先には崋山の幽居跡と銅像がある池ノ原公園があります。

2019年4月最中旅
画像2:現代の報民倉
画像3:崋山神社

最中暦:10月11日
渡辺崋山の命日
この日は崋山神社で秋の大祭が開催される

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説明

最中と菓子舗

米俵形の皮種に自分で餡を詰めるタイプです。薄緑色に色付けされた滑らかな白餡に、少し混ざった小豆の粒餡が互いの風味を引き立てあっています。6個入り1,300円
餡が入って個装された崋山最中もあります。

冨貴屋(2024年8月15日閉店しました)
愛知県田原市田原町築出57-13 0531-22-0248 月曜定休
中心街の大通り沿いにありますが、駐車スペースあります。上生菓子の種類が多く、干支の形の陶器に入ったフルーツババロアや菜の花ロールなど季節限定の洋菓子も販売していて、店内で食べることもできます。