銀杏もなか：愛知県稲沢市

イチョウ一万本の町そぶえ

稲沢市の祖父江（そぶえ）地区は生産量全国一のぎんなんの産地で、一万本を超えるイチョウの木が植えられています。中には乳根と呼ばれる空中に瘤状に根が垂れ下がった樹齢200年の古木や、ぎんなんの代表品種「久寿」の原木もあります。

11月下旬には祖父江のぎんなんパークにて、そぶえイチョウ黄葉祭りが開かれます。会場ではぎんなん農家の店が並び、ぎんなん入りの軽食の店やイチョウをモチーフにした雑貨店の他、コーヒー、草餅、弁当などの店も多数出店します。ぎんなんパーク内のいちょう並木の中を散策する人や休憩所でぎんなん入りたこ焼きなどを頬張る人で賑わい、山崎駅を挟んだ第二会場の祐専寺への道は歩行者専用になります。

祖父江には信州善光寺の東海別院があります。善光寺御本尊が遷座のおりに祖父江に立ち寄ったところ、その場所の蓮田にひとつの茎に２つの花が咲いたそうで、これを縁に別院が作られたといい、この双頭蓮の実は寺宝として今も保管されています。総欅の大伽藍は善光寺特有の撞木造りで信州の本堂の約３分の２の大きさだそうです。また、善光寺から1.5kmほどの木曽川沿いにはそぶえ砂丘という珍しい河畔砂丘もあります（農産物カテゴリー「ぎんなん春秋」参照）。

2022年11月最中旅
画像2：ぎんなんパークのイチョウ
画像3：善光寺東海別院