石松最中:静岡県森町

 

隻眼の侠客―森の石松

森の石松は清水次郎長の子分で、喧嘩っ早くて少しまぬけな憎めないキャラクターとして講談やドラマに描かれています。次郎長一家に詳しくなくても、金毘羅参りの船上で隻眼の侠客が「江戸っ子だってね。寿司をくいねぇ。」と言っている場面は何かしらで見聞きした事があるのではないでしょうか。ドラマでは、この親分の代参の金毘羅参りからの帰りに騙し討ちに会い、「喧嘩をするな、ドスを抜くな」という言いつけを守ったがために滅多切りにされ、命を落としてしまうのでした。

石松の墓は森町の曹洞宗の古刹、大洞院にあります。いつの頃からかこの墓石をギャンブルのお守りにする輩が現れ、次第に削られて小さくなっていったため、現在のものは3代目で、アフリカ産の硬い石を使っているそうです。今では初代の墓石の残りを砕いたものがお守りとして売られています。石松が特にギャンブルに強かったということは伝わっていないようですが、効果やいかに?

墓の隣には清水次郎長の碑が立っており、向かいの赤い太鼓橋を渡ると、石段の先に本堂があります。境内や参道には楓が多く、大イチョウとともに秋には紅葉が美しいです。大洞院から西へ3kmほど行くと遠江國一宮小國神社(おくにじんじゃ)があります。こちらも美しい神社で、正月と桜、紅葉の時期は神社への一本道が大渋滞します。

2021年4月最中旅
画像2:森の石松の墓
画像3:大洞院

最中暦:3月17日
石松供養祭
墓前で読経や献酒などを行う

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説明

最中と菓子舗

包みの文字はあっさりと「もなか」のみですが、三度笠の形の皮種には「森の石松」と入っています。中身は塩味の効いた小豆餡で、注文してから餡を詰めてくれます。抹茶餡もあります。1個120円

栄正堂
静岡県周智郡森町森584-1 0538-85-2517 水曜定休
太田川の森川橋西の信号近く。求肥まんじゅうを蜜漬けの紫蘇の葉で巻いた大人の和菓子「梅衣」は森町の郷土菓子で、開発者から製法を受け継いだこの店が元祖を名乗っています。両側に駐車場あります。