鬼屋敷最中:三重県伊賀市

 

上野天神祭の鬼行列

街中を東西に通る本町通りの東の突き当りにある上野天神の祭りには、全国的にも珍しい鬼行列が出ます。別の場所から出る二つの神輿の後にそれぞれ別の鬼行列が続きます。修験道の開祖役小角(えんのおづぬ、=役行者)が手下の鬼を引き連れる行列と、鬼退治をした鎮西八郎為朝(源為朝)の凱旋行列です。ひょろつき鬼は役小角列の後半にいて「釣鐘(つりがね)」「笈持(おいもち)」と「斧山伏(よきまぶし)」2体の計4体が、沿道の人々の近くにひょろひょろと寄ってきて祭りを盛り上げます。

伊賀の子供たちは皆、ひょろつき鬼に近寄られて一度は泣くそうです。鬼行列の先頭には悪鬼という名の鬼もいますが、悪は強いという意味で、邪を払う役目があるとのことです。国の重要無形民俗文化財とユネスコ無形文化遺産に指定されており、伊賀上野城の入口近くのだんじり会館では鬼行列の展示を見ることができます。

藤堂高虎の高石垣が残る城跡には、伊賀流の忍者屋敷があり、忍者ショーや忍者体験ができます。以前は主な通りの店の屋根に忍者の人形が潜んでいましたが、今は忍者が描かれた撮影スポットがあちこちにあります。また、和菓子の街でもあり、和菓子店を巡る企画も常時行われています。

2023年10月最中旅
画像2:だんじり会館のひょろつき鬼
画像3:伊賀上野城の高石垣

最中暦:10月22日
上野天神祭
10月25日より前の日曜に行われ、神輿・鬼行列・だんじりの順で出る

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説明

最中と菓子舗

上野天神祭に登場するひょろつき鬼のうち、鐘を背負ってひょろひょろと歩く「釣鐘」が模られ、皮種の背中側には鬼屋敷の文字が入っています。柔らかめで程よい甘さの王道の小豆餡です。1個130円

御菓子司おおにし
三重県伊賀市上野中町3009-1 0595-21-1440 不定休
本町通りにあり、看板猫の黒猫くうちゃんが出迎えてくれる店です。明治創業当時の雰囲気で、時代もののレジスターがあります。お土産処で売られている忍者最中はこの店の品で、伊賀名物の丁稚羊羹のカップ入りもあります。昔の街並みなので店の駐車場はありません。