多助俵最中:群馬県沼田市

 

塩原多助一代記

群馬県の上毛かるたには「沼田城下の塩原太助」という札があります。沼田藩の領地だったみなかみ町出身の塩原太助は、貧しさから抜け出して江戸で炭屋となって大成功した立身出世の人物です。多助と太助、何故表記が違うのか。それは――

太助は義母に虐められて故郷を追われましたが、江戸に出て炭屋に奉公し、真面目な働きぶりで主人に認められて店を出すことができました。それまで俵で売られていた炭の量り売りを始め、炭粉を固めた新製品を発売するなどして成功を収めました。その後も簡素な暮らしを続け、常夜燈の設置や寺社への寄進、道普請などで世の為人の為に財を使いました。後にこれに感激した三遊亭圓朝によって落語の人情噺「塩原多助一代記」が創作され、大人気を得て出版物や歌舞伎にもなりました。戦前には教科書にも載っていたそうです。フィクション部分が多いので本名の太助を多助に変えたという訳です。

沼田市の隣のみなかみ町の塩原太助翁記念公園には、渋沢栄一揮毫の記念碑の横に多助と愛馬あおの像があります。多助の命を救った愛馬との別れの場面です。あおはこの時涙を流したといいますが、この場面は創作で、太助が馬を飼っていたかどうかもわかりませんが、あおを繋いだ木というのが3か所ほど伝わっているようです。

2022年5月最中旅
画像2:多助とあおの像
画像3:沼田城址の太鼓櫓と真田信之と小松姫の像

最中暦:2月3日(旧暦)
塩原太助生誕
寛保3年 西暦では1743年2月26日

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説明

最中と菓子舗

包み紙には多助、皮種には太助と書かれた炭俵の形です。練り気味の少し甘めの小豆餡がたっぷり入って満足感があります。ばら売りの包みは袋型ですが、こちらの3個パックは炭俵の形に包んであります。1個160円 3個パック580円

大丸屋製菓太助庵
群馬県沼田市横塚町1366-3 0278-22-2489 無休
沼田インターのすぐ近く、ケンタッキーFCの隣です。どら焼きや羊羹、練り切りなどがあり、群馬名物のみそ饅頭(焼きまんじゅう)は注文を受けてから焼きます。駐車場広いです。みなかみ町の太助公園前にはこの店のドライブインがあります。