湯猪:静岡県伊東市

 

猪が見つけた温泉

昔、伊東が草深い田舎だった頃のことです。傷ついた猪が泉に浸かり、しばらくすると元気になって帰って行ったそうです。その泉は温泉で、その辺りは猪渡(ししと)と呼ばれるようになりました。という話が伝わっています。そののち猪戸(ししど)と名を変えて湯治客が集まる温泉地として発展したのです。

猪戸通りは市街のほぼ中央にあります。猪戸の元湯は今は枯渇してしまいましたが、ラフォーレ伊東温泉の駐車場に元湯権現があり、大きな木の根元に隠れるように、小さな祠が祀られています。また、猪戸通りには2体の猪の像がありますが、東側にあった像の敷地が改築されため、西側のもう1体の場所に移されました。台座には猪戸元湯の由来が記してあります。

同じ猪戸エリアで伊東駅近くにある出来湯は、農耕馬を癒したとしてお馬の湯とも呼ばれ、出来湯権現では毎年祭事が行われています。また伊東では、若者に伊東温泉に来てほしいという地元高校生の思いからスポーツとしてのまくら投げが考案され、訪れた時には近々第12回大会が開催されるとのことでポスターが掲げられていました。最近では地方大会も開かれるようになっているそうです。

2024年2月最中旅
画像2:猪戸の元湯権現
画像3:猪戸通りの猪像

最中暦:2月最終土日
全日本まくら投げ大会in伊東温泉
地元高校生の思いから生まれたスポーツイベント

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説明

最中と菓子舗

読みは「ゆじし」で、小振りな猪の皮種に程よい甘さの粒餡が入っています。今はばら売りは無く、5個、7個、12個入りなどのパックで売られています。包装紙には気持ちよさそうに湯に浸かる猪が描かれています。伊勢の神宮への献上菓子だそうです。5個入り700円~

文寿堂菓子店
静岡県伊東市猪戸1-2-3 0557-37-3293 水曜定休(季節により変動)
猪戸通りの中央寄りで、湯ノ花通りの角から西へ4件目です。「湯猪 文寿堂」の看板を掲げていて、一番の売りは湯猪ですが、だんご、まんじゅう、赤飯などの他に蒸しマドレーヌもあります。柔和な雰囲気の女将さんが対応してくれます。