伊予路真珠もなか:愛媛県宇和島市

 

リアス式海岸が育むもの

伊予灘の佐田岬半島から南には海岸線が入り組んだリアス式海岸が続きます。元々天然真珠が獲れた宇和島市は養殖では三重県の御木本氏に遅れをとったものの、幾度かの真珠不況を乗り越え、母貝の養殖との2本だてで今では三重の2倍の生産量を誇る産地としての地位を確立しました。

さて、宇和島市には真珠の他にも有名なものがいくつもあります。まずは宇和島城です。宇和島伊達家が建造した天守は現存十二天守のひとつですが、城の縄張りは藤堂高虎によるもので、幕府隠密をも欺いた五角形です。現存する薬医門では最古ではないかという上り立ち門や高虎時代の石垣なども残っています。近くには伊達博物館や七代藩主伊達宗紀の隠居所である天赦園という庭園もあります。

市民が盛り上がるのが年に4場所開かれる牛同士が戦う闘牛です。専用の闘牛場があり、負けを認めたほうが逃げて決着が着くものです。そしてもう一つが牛鬼(うしおに)祭りです。頭は鬼、胴は牛、尾が剣で、竹の骨組みにシュロの毛を被せたものと、赤い布を被せた2種類がいて、邪気を払いながら祭りの神輿を先導します。和霊神社の大祭とともに行われます。実物は道の駅きさいや広場の牛鬼館で見ることができ、隣には真珠館もあります。また食べ物ではみかんの他に、宇和島鯛めしやじゃこ天が楽しめます。

2022年10月最中旅
画像2:宇和島城の上り立ち門
画像3:牛鬼の展示

最中暦:2月17・18日
パールフェスティバル in うわじま
真珠専門店が集い、特別価格で展示販売を行う

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説明

最中と菓子舗

阿古屋貝の形の皮種にはうわじまの文字と真珠の養殖筏が表されています。封を開けた途端に磯の香が広がり、程よい甘さの白餡は混ぜ込んだ青のりで緑色になっています。小豆餡の最中とは趣が異なりますが、青のりの違和感はさほどありません。1個200円

吉弘菓子舗
愛媛県宇和島市本町追手1-3-22 0895-22-2135 不定休
城の東南の角から100mほどクランクして行きます。宇和島の郷土菓子で、みかんの蜂蜜を皮と白餡にたっぷり使った密饅頭の店です。駐車場はありませんが、短時間なら店の前に停めても大丈夫そうです。