天狗もなか:静岡県伊東市

 

解読不能な天狗の詫び状

万治元年(1658年)のことです。伊東と修善寺の間の柏峠に天狗が現れ、旅人に悪さをするので困っていました。豪傑で知られた伊東の佛現寺の日安上人が祈祷、読経のすえ、ついに天狗を捕らえて鼻を捻り上げると、天狗はたまらず松の上に逃げて行きました。後でその松を切り倒すと一巻きの紙が落ちてきました。その後天狗は姿を消したので、巻物は天狗の詫び状であろうと寺に持ち帰りました。

詫び状は今でも佛現寺に保管されており、事前に申し込むと写しを見せてくれるそうです。寺で買える天狗羊羹には、包み紙の裏側に詫び状の一部が印刷されています。2900文字のうち一文字も解読されていないという摩訶不思議な代物で、さらに「天狗の髭」なるものも寺宝として保管されているとのことです。寺は日蓮宗本山の一つで、宝塔からは伊東の街並みと海が見えます。

佛現寺の山門は細い道から徒歩で階段を上がった先にあるのですが、南側の駐車場への入口が分かりやすく入りやすいです。こちらにも立派な門があります。

2023年9月最中旅
画像2:佛現寺と天狗の詫び状の写し
画像3:宝塔からの眺め

最中暦:2月15、16日
佛現寺にて伊東七福神毘沙門天大祭
ダルマ市が有名、厄除開運の節分会も2月に行われる

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説明

最中と菓子舗

大天狗の皮種の最中には3種類の餡があります。少し甘めの粒餡と、ほんのりとした塩味がちょうどいいこし餡、ピンクの皮種の白餡です。今回ピンクの種が品切れだったのですが、白餡にはレモンが入っています。1個172円

玉屋
静岡県伊東市和田1-6-5 0557-37-2582 日曜定休
伊東温泉暖香園から伸びる一方通行の玖須美温泉通り200mほどの所です。控えめな店構えなので通り過ぎ注意です。寺にある天狗羊羹はこちらの店の品で、赤い包みは小豆、緑の包みはレモン入りの白餡です。洋菓子もあり、優しい女将さんが対応してくれます。車は店側に寄せて止めました。